「佑都くん、篤人くんの凄さをより感じる」名門で成長遂げた酒井宏樹、初のアジア杯で優勝誓う

昨夏のロシアW杯では全4試合にフル出場し、日本代表に欠かせない存在となっているDF酒井宏樹。
「ハーフシーズンを終えて、2試合少ない中で6位にいますが、マルセイユに来て3年目で初めて難しい状況にあります。もちろん、街では大ブーイングですし、試合が終わっても大ブーイングです。でも、それがすごくうれしいというか……。」
自分のサッカーキャリアにおいて、6位でブーイングされる経験はなかったのですごく新鮮ですし、そういう状況まで来られたことがうれしいです。あらためてクラブの大きさを感じています―その中でも酒井選手はサポーターから深く愛されているように感じます。「嫌われてはいないと思いますし、みんな好きでいてくれているとは思います。」
でも、マルセイユでは、良い時は選手が神様みたいに扱われます。なので、常に態度などには気をつけないといけないと思っています―酒井選手にも悪い扱いをされることがあるんですか。「基本的にはありませんけどね。」
選手は守られていますし、リスペクトしてくれています。ただ、選手によってはファンを攻撃してしまう選手もいて、そうなれば制裁が来ますね―その中でどんな心構えを大事にしていますか。「もともと精神的に強くなかったですし、集中力を持続できるタイプじゃなかったんです。」
でも、このマルセイユというクラブは、毎週の結果を楽しみにしている人がフランスの中で一番多いチームです。毎試合必ず日曜日の午後6時に試合が設定されていて、その1試合1試合で評価が変わります。そういう意味では自動的にプレッシャーがかけられるので、自分に合っていたなと思います。
もしファンの関心がないようなチームに行っていたら、「この試合はいいやと思ってしまうことも出てくるだろうけど、マルセイユはそういうプレーを絶対に許さない。そこは心構えとの相乗効果というか、自分にとって良いチームを選択できたと思っています―集中力の向上という点では、マルセイユはそういうプレーを絶対に許さない。」
「自分からそうしようというよりは、ヨーロッパの選手は守れないと話にならないので、試合に出るために守備を頑張ってきたという感じです。攻撃だけしていれば楽しいですが、それだけでは試合に出られません。なので、試合に出るためにやったというのがスタートですね。」
ただ、いまは守備も楽しんでいますし、すごくやりがいを感じています。また、評価される点は国によって違うんだなと思いますね―フランスのリーグは1対1が重要だと言われますが、そういった特質に影響される部分があるのですか。「おっしゃるとおり、フランスは個が強いというのがあるんですが、それに対して個で挑むと守れないので、ディフェンスラインの連係面にはかなり気を使っています。」
センターバックをやる時は、サイドバックの選手がプレッシャーに行った時にすぐにカバーするように意識しますし、2対1になれば危ない場面はほとんどないので、常に数的優位の状況を作れるように話し合っています―その意識はドイツとは違いますか?「基本的にドイツは組織化されていて、チームとして整っています。戦術もしっかりしているので、そこまで我が強すぎるような選手はそれほどいません。フランスは組織が弱いというわけではないけど、小さいクラブであればあるほど選手が「その日勝負」という感じでやってくるので、日本人の身体能力では付いていけない部分がありますね―Jリーグでは対人で優位に立っていた酒井選手でも「日本人の身体能力」というものを痛感するんですね。
「たしかに日本人の中では走力なども高いほうだと思っていましたが、フランスでは全然ですし、ドイツでもアタッカーの良い選手と比べると全然でしたね。だからヨーロッパに行って考えることはたくさんありましたし、いまの自分にとって重要だったなと思っています」―そういうふうに守備にやりがいを感じるようになったのはどういったことがきっかけでしたか。「いまのサイドバックは、一つのプレーでチームを安定させられるか、不安定にさせてしまうかを決める大事なポジションに変わってきつつあります。
難しい局面からフラットな形に持っていければ、一気に形勢を変えられます。そういう重要な部分を担っているポジションなので、安定感を出せるようにと思っていますし、そこで自分の守備がハマった時にはやりがいを感じますね―日本代表の合宿中の取材でも、俯瞰的なイメージを語ることが多い印象でしたが、ピッチ全体を見ることに長けているように思います。
「そこは「見られれば良いな」という感じですね。もっと落ち着いてやりたいと思いますし、本当に良いサイドバックって「絶対に大丈夫だな」って思うんです。テレビで見ていても「そこにボールが行っても絶対に取られないだろうな」とか、「あそこに行けば大丈夫だろうなとか。
そういうのにすごく憧れます―そういった憧れはたとえばどういった選手に感じますか。「やっぱりマルセロ(R・マドリー)とかそうですね。」
彼は決して守備はうまくないですが、彼が上がることによって相手のサイドハーフも下がるので、結果的に守備でも優位の状況を作れます。見ていて楽しいですね―守備的な選手ではいかがですか。「アスピリクエタ(チェルシー)ですかね。」
マルセイユ出身の選手ですし(笑)でもそういう意味では、海外に行って佑都くん(内田篤人/鹿島アントラーズ)のすごさをより感じるようになりました。そこは日本の方々が思っている以上に感じていますね。
評価の違いがあると思います―具体的にはどんなすごさがありますか。「90分間で考えた時に篤人くんの代わりに僕が出ていたとしたら、僕はいまより未熟だったので、チームの不安定さがかなり出ていたと思います―具体的にはどんなすごさがありますか。」
「ボールを出して大丈夫かな」って思われたりだとか、「ここに動いて大丈夫かなって思われたりだとか、「ここに動いて大丈夫かなって思われたりとか、そこがちょっとズレるだけですごくズレてくるんです。でも、信頼している相手だったらそれがありません。
マルセイユではフロリアン・トバン選手、代表では堂安律選手と、右サイドのコンビを組む若い選手をうまく生かしていますよね。どういった点に注意していますか。「とにかく彼らがボールを持った時にどこにいるかをすぐに知りたいので、それを知るためにプレー全体をしっかり知っておきたいですし、信頼関係を作っておきたいと思っています。」
ただ、相棒はフローだとか、代表では律だとか、代表では律だとか、あまり決めたくはないですね。誰とやってもうまくやれるようになりたいし、そこを固定することはないです。
「ディフェンダーなので年齢や経験を重ねるとスタイルが変わってきますし、そういうところが大きいのかなと思います。幸い、所属したクラブが自分にとってプラスになったのもありますし、そこで充実した時を経て…というのがありますね。ただ、まだまだ理想にはほど遠いので、理想を追っていかないといけないと思います」―理想はどんなところにありますか。
「マルセイユはフランスの中では大きく、歴史のあるクラブですが、もっと大きいクラブの選手たちはまだまだ全然違うんですよね。かなり上のほうに行ってしまっています。そこに到達するにはほど遠いですし、もう無理なのかとさえ思っています。」
それくらい違います―たとえばアスピリクエタ選手はチェルシーに所属していますが、そういったレベルを見据えての違いですか。「正直、そういうところはもう無理かなって思っています(笑)」―そこはフィジカル的にですか。それとも…。
「いや、すべてですね。ただ、それを知っても悔しさはないですし、それを知ることができて良かったなとも思っています。マルセイユに出てきて、ちょっと違うんだな…と思えたのが新鮮だったので。」
レイソルにずっといたら感じることができなかったことだし、海外に来ることができてよかったと思っています。
個々がレベルアップすることも大事ですけど、チームとしてレベルアップすることができれば差が縮まっていくと思います。100m走で勝てばいいですよね。そんな感じで思えばいいかなと思っています―組織力の大切さは森保一監督も言われていますが、具体的にはどういった点を高めるべきだとお考えですか。
「そこは難しいですね。なんだろう……。でも、まず僕の立場からすれば、相手に試合を決定づけられるような選手がいれば、彼らがやりにくいようにしたいですね。」
普段の100%の力があるとして、それをどれだけ下げられるかが大事になると思います。個人の仕事はいろいろ分かれてきますが、それをきちんと遂行できれば勝ちにつながってくると思います。
攻撃はまた違うと思いますが―4年後にはそんな戦いを見据える一方で、目の前のアジアカップはどういった位置付けになりますか。「非常に良い大会だと思います。(森保ジャパンの発足以降は)まだ親善試合しかやっていなくて、公式戦でのキャップ数が少ない選手がたくさんいるので、プレッシャーが与えられた中で試合をするのはすごく良いことだと思います。」
「また、うまくいかない時があったとしても、どうやったらうまくいくかを瞬時に判断してやっていくこともチームにとって良いことだと思います。楽しみですよね。僕も初めてなので(笑)」―実は酒井選手も初めてなんですよね。
「そうなんです。なので、結構モチベーションが高くて、ナショナルチームとしてはこの大会だけ出ていないので、すごく楽しみですね」―目標はズバリ…。「優勝しかないんじゃないですか。
「ここは獲らないといけない。もちろん難しいのはわかっていますが、簡単にはいかないというのは重々分かっていますが、これは獲らないといけないものだと思っています」。

 
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