湘南・チョウ監督から“取材やり直し”指令 厳しさに込められた愛情

10月27日、湘南はルヴァン杯決勝で横浜Mを下し、初優勝を果たした。
決勝戦の7日前、取材の機会をもらった。聞きたいことは絶対に聞き逃すまい。時間が限られる中、雑談をした後、本題に入った。
「まず、監督になった頃の話から…」。チョウ監督は、質問に二言、三言答えて、言葉を止めた。そして「今日はもういいよ。
「また時間を作ってあげるから」。怒らせることを言ってしまったかな。だが、そんな様子もなく、その後はまた雑談に戻った。
困惑する気持ちのまま、しばらく時間がたった。そして話が一段落した時だった。「質問するなら、それに対しての意見をちゃんと言って欲しい。」
どう思っているのかを。俺が話してくれるだろうと、頼るなよ」。少し強い口調で言った後、「考えた上で、もし間違ったこと、失礼なことを聞いたとしても、絶対に怒らないと約束するから。
ちゃんと考えていることを教えてと続けた。2017年度に入社し、昨年10月にサッカー担当記者になった。はじめの頃は、記事を書く上での専門用語が分からず、大学時代にサッカー部だった友人を呼び出してレクチャーを受けたこともあった。
柏の番記者として経験を積み、今季から先輩と2人で湘南も任せてもらった。だがロシアW杯期間や他業務との兼ね合いで、なかなか湘南の練習に顔を出せない時も多かった。そのこともあって、弱腰で当たり障りのない質問をしてしまった。
「今の質問だと、誰でも書ける原稿になる。そんなのつまらない、オリジナルじゃないと。せっかく書いてくれるんだから」。
出直しを命じられ、悔しさ、恥ずかしさ、不安…色々な気持ちが交錯した。質問を熟考し、2日後の“追試”に臨んだ。その後も練習場に通い、「もう(記事は)出来るだろうと言われても話を聞きに行った。」
そして、何とか形にすることが出来た。優勝後の会見で、チョウ監督は「勝ちたいじゃなくて、選手の顔を見た時に勝つと思ったんだよね」と振り返った。私も勝つような気がしていた。
優勝した時としなかった場合では、紙面上の原稿のスペースが大きく違う。事前取材の内容はほぼ書けなくなる。それを承知の上で時間をもらい、取材させてもらったのだが、「これだけの時間と労力をかけてもらったものが、お蔵入りになるはずがない」。
何の根拠もないが、勝って欲しいではなく、勝って欲しいではなく、勝つだろうと思っていた。厳しくて、情に厚い。
いい記事だったよと言ってもらった。そして「まぁ俺が褒めたときこそ、危ないよ。気を引き締めないと。」
選手はよく分かっていると思うけどと笑った。本気で向き合うチョウ監督によって、選手は成長する。私もその一人。
ルヴァン杯優勝を通して、もう一歩たくましくなれたかもしれない。

 
ref
 

みやぱんだ @myapanda

湘南・チョウ監督から“取材やり直し”指令 厳しさに込められた愛情 : スポーツ報知 スポーツ報知 さんから これは面白い記事。本読めば判ることを知りたいんじゃなくて選手や監督の言葉を聞きたいのだよ

コメントは受け付けていません。